サービス設計の流れ

新しいサービスを設計する際には6つの手順があります。

  1. 3Ⅽ分析
  2. SWOT分析
  3. 4P分析
  4. デプス調査
  5. ペルソナ設定
  6. 市場調査

この手順をしっかり守らないとサービスを始めても市場が小さくサービスが潰れてしまう可能性があります。

3C分析とは

3Cとは3つの単語の頭文字をとったものになります。
Customer(顧客)

Company(自社)

Copetitor(競合)

この中で最も大切になることは自社の立ち位置を理解することが大切になります。
自社を分析するために次のSWOT分析を行っていきます。

SWOT分析

SWOT分析とは自社の
Strength(強み)

Weakness(弱み)

Opportunity(拡大可能性)

Threat(縮小可能性)

を分析することができます。

今紹介した3C分析とSWOT分析を組み合わせると次のようになります。
例)カフェオープン

3C分析

顧客分析・・・オフィス街、男性が6割、40代が多い
自社分析・・・ S 、安い、アルコールが出せる
        W、ブランド力がない

        O、夜はバーとして営業、コーヒーの淹れ方講座

         T、他社もアルコールの取り扱いを始めたらまずい

競合分析・・・朝は50人、昼は100人、夜は40人、客単価は530人、1日の売り上げは
       約100000円

 

このようにまとめることで今自社がどの位置にいるのか分かります。

4P分析

この4P分析は以下のことを分析していきます。

Product(製品)・・・デザイン、ブランド名、パッケージ

Price(価格)・・・販売する価格を決める、価格を決めるとターゲット層も決まる

Place(流通)・・・流通させるための販売方法

Promotion(販売促進)・・・ターゲット層に購入機会を提供できる流通、販売経路を
               確保する

例)カフェ

製品・・・男性が多いからボリュームがある食事

価格・・・サラリーマン取り込みのために900円

流通・・・オフィスにデリバリー

販売促進・・・LINE@などに登録させる

 

デプス調査

市場規模を図るためには次の式で求めることができます。

サービスを必要としている人の数×そのサービスに支払うお金=市場規模

サービスを必要としている人の数はニーズ調査を行うことで求めることができます。
「こんなサービスはどう?」と素直に聞き,男性や女性、無職のように様々なカテゴリーに分けて行いましょう。
そして次にサービスに支払うお金を求めるためにはデプス調査+メンタルアカウント分析で求めることができます。

メンタルアカウント分析とは「30代男性がターゲット!」と決めるのではなく、どんな時にお金を使うのかどんな人がどれぐらいお金を使うのかを考えることを言います。

デプス調査とはニーズ調査で得た結果で最も反応が良かったカテゴリーから10名ほど呼び対面で調査を行います。
この調査では相手の年収や家族構成を聞くことになるのでヒアリング方法がとても重要になってきます。
スモールトーク・・・日常会話などでリラックスした状態を作り出す

ライフスタイル質問・・・趣味や家族構成など、その人の一日を聞き出す

ワンアヘッド質問・・・実際の年収や家の経済状況など折り入った質問

サービスの質問・・・ここで初めてサービスについての質問をしていきます
          Whyを3回ほど投げかけ深堀していくことが重要です

 

ペルソナ調査

デプス調査を終えて一番共通点がある部分を持つ人物像を作りだします。これを「ペルソナ」と言います。
例えば30代子持ちの主婦Aさん。のように架空の人物を作り出します。
このペルソナを使い次の式に当てはめることで、市場規模を求めることができより分かりやすく具体的な数字を求めることができます。

ペルソナ×同様人物×利用意向×メンタルアカウンティング=市場規模

このようにして求めた市場調査を会社のプレゼンなどで話す場合は次のようになります。
例)夕飯宅配サービス

30代子持ちの主婦Aさん。旦那は22時ごろに帰宅します。仕事を16時に終わり17時に幼稚園に迎えに行くのがとても大変です。そのような人たち10人にデプス調査を行ったところ8名は夕飯宅配サービスを利用したいという回答が得られました。このサービスには一ヶ月の夕飯代5万円の半分ぐらいなら払いたいと言っています。そしてこの街にはこのような主婦が2万人ほどいると言われています。なのでこの街の市場規模は

2万人×80%×2.5万円=月間4億円程度

の市場規模が見込まれます。

気づいた人もいるかもしれませんが説明する順番は実際の調査の逆になっています。
このように説明することで説得力のある市場規模を提示することができます。

普及曲線

市場規模が4億円あるかと言っていきなり4億円が入るわけではありません。
サービスが普及していくには次のような普及曲線があります。

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このようにしてサービスは普及していきますが、普及させるためには最初の16%の層を満足させることが重要になってきます。
最初の16%の層は「いつもはスタバだけど今日は別のカフェにしよう」のように冒険するような行動をとります。
そしてその16%の層を満足させることが出入れば自然と口コミで広がっていき徐々に市場規模が拡大していきます。

 

まとめ

どんなに自社の分析や競合の分析ができていても市場がスカスカでは意味がありません。
そのため市場を図る際にはしっかりとした裏付けを用意することが重要になってきます。